イビキに重大な病気(閉塞性睡眠時無呼吸‐OSA)が隠れていることもあるので要注意です

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富田耳鼻科@新発田市

富田雅彦:耳鼻科クリニックの医師です。
富田耳鼻科クリニック@新潟県新発田市舟入町3丁目11-18-7

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睡眠中に息が止まる方は、この記事を必ず読んでみてください。生活の質が良くなって、長生きできるようになります。

 イビキの最中に息をしていない時があるよ、大丈夫?

 寝ている間にいびきをかく人は約7割いると言われています。この中で注意すべきは、疲れたときやお酒を飲んだ時以外でも、いつもイビキをかいているという場合です。イビキが習慣性となっているからです。更にイビキの最中に息が止まっていたり、呼吸しづらそうにしている場合は、危険信号です。

この場合、寝ている間に酸素の取り込みが少なくなり、体が苦しさを感じています。体は眠っていても、脳が起きていて、睡眠が浅くなっているのです。このため、熟睡できておらず、本来休むべき夜間に、むしろ体への負担を生じさせています。

 高血圧や高脂血症の原因になったり、うつ病の原因になる人もいます。 職業ドライバーの人は居眠り運転を引き起こす場合もあります。睡眠時無呼吸障害(いわゆる睡眠時無呼吸症候群)といわれる状態であり病気の範疇に入ります。この場合は早急に治療が必要です。

自分で寝ている時の事なんてわからないし、人にも一晩中寝ているときの様子を見てもらうことなんかできないよ

  NHKのためしてガッテンでも紹介されていましたが、睡眠アプリで睡眠状態を確認するのも良いでしょう。スマホの加速度センサーで、睡眠中の寝返りを判断して、睡眠の質を判定したり、内蔵マイクでイビキを録音して、いびきの時間を図ることなどが出来るアプリがあります。

  病院に受診すれば更に詳しい検査が可能です。睡眠中に血液中の酸素量、イビキ音、呼吸の量を測定できる機械があります。これを自宅に持ち帰って、睡眠前に自宅で自分でセンサーを装着して寝ます。翌日に病院に機械を返却し記録を解析してもらいます。この検査は保険診療内で、検査費用は3割負担の方で3千円程度となります。この検査では脳波までは分かりませんが、一時間当たりどれだけ睡眠中に息が止まって、どれだけ酸素を取り込めなくなって心臓に負担を掛けているかが分かります。治療が必要かどうかの判定も可能なのです。

睡眠時無呼吸は、寝ているときに、全力疾走して肩で息をしているような状態です

 睡眠時無呼吸障害は、90秒以上の低呼吸や無呼吸が1時間あたり何回かあるによって診断されます。正常は1時間あたり5回以下です。重症は1時間あたり30回以上です。これは、1時間のうち45分間は満足に寝られていないということになります。これでは夜間に疲れをとることが出来ません。このような重症の人は、突然死の可能性があります。

 睡眠時無呼吸症候群の重症者のうち、10年後に生きていた人は、100人中63人だったという報告もあるくらいです。交通事故を起こす頻度も、睡眠時無呼吸症でない人に比べて2倍から7倍も高くなると言われています。2014年の道路交通法の改定により、重度の眠気がある睡眠障害患者に対して免許の保留や効力の停止といった内容も組み込まれました。いびきがあっても息が止まっていない場合は病気ではありません、しかし、このように重症となる場合は生命に影響を及ぼしますので治療の必要があります 。

治療して、ぐっすり眠って、バリバリ活動して、長生きしたい

 簡易睡眠検査の結果、睡眠時無呼吸低呼吸指数(呼吸ができていない回数)が1時間あたり40回以上の場合は CPAP という経鼻持続陽圧送気の治療が行われます。寝る前に鼻に空気を送り込むマスクをつけ寝てもらいます。寝ている時の呼吸に合わせて空気が送り込まれ、内側からのどの狭くなっていた空間を広げます。こうして十分に酸素が寝ている間に取り込まれるように補助します。これはあくまでも対症療法で、長期間継続的に行うことが重要です。

1日4時間以上週に5日以上使用することが望ましいと言われています。この治療は保険診療範囲内ですので月1回の外来受診が必要です。使用状況については機械の会社からデータが病院に送られます。3割負担で月5000円程度の治療費用がかかります。

 イビキも怖いんだね、心配になってきちゃったわ

 イビキの心配がある方は、病院を受診しましょう。鼻から呼吸と空気の通り道を観察します。どの部分で狭くなっているか、いびきの音が鳴っている場所はどこであるかを推定し説明します。初診時費用は、3割負担で3-4千円です。 希望がある方は簡易睡眠検査を行っていただきます。診察料込みで3500円位です。結果が出た時に重症の場合は CPAP の治療をすることになります。機械をレンタルして自宅で寝るときに使用してもらいます。ペットパートナーの方にイビキについて指摘を受けた、友達と旅行に行った際にいびきについて言われた、このようにイビキについてお悩みの方は、命の危険があるかどうか、現在の状況を把握するため診察してもらいましょう。

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