1回目接種の1週間前後にモデルナ・アームが起こっても、2回目接種は可能です。7/7厚労省も報告しています。

職域接種と大規模接種で主に使われている、モデルナワクチンのモデルナアームについて説明します。原因については分かっていませんし対応は実は分かっていません。アナフィラキシーとは違うので安心を。

当院ではファイザーワクチンのみを予防接種しています。モデルナワクチンについては医学論文から正確な情報のみを紹介しています。

この記事を書いた人

富田雅彦:耳鼻咽喉科専門医: ドクターズファイル

病院に受診しないために役立つ医療知識を発信中

富田耳鼻科クリニック@新潟県新発田市舟入町3丁目11-18-7

目次

臨床試験では、接種後1週前後で、注射部位の周辺が赤く腫れあがる人が0.8%いた

アメリカのモデルナワクチンの臨床試験の報告です。DOI:10.1056 / NEJMoa2035389

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2035389

1万5210人にモデルナワクチンの予防接種が行われています。そのうち、初回投与後の244人と二回目投与後の68人にモデルナアームといわれる反応がでています。

臨床試験では、モデルナワクチンに特徴的とは言われていませんでした。接種後1週間目以降にでた注射部位の反応と書かれています。反応は、紅斑、硬結、および圧痛を特徴としています。これらは、その後4〜5日で自然に解消したと報告されています。

ただし臨床試験ではモデルナ・アームは詳しく報告されていない

最初にモデルナアームを詳細に報告されたのは12人の遅延性皮膚反応の論文です。1名を除き、11名がモデルナワクチン接種後8から11日目で観察されています。

Delayed Large Local Reactions to mRNA-1273 Vaccine against SARS-CoV-2 | NEJM

かゆみ、発赤、熱感、硬結など外観は様々でしたが、注射部位の近くに現れています。接種直後の局所の痛みや発熱などの副反応が収まった後に出現しています。

12人中5人は直径10㎝以上となっています。12人中10名が女性でした。

抗アレルギー剤による治療が主に行われて、抗菌剤やステロイドの投与された例も1例ずつありました。2から11日の範囲で大体の例が6日間で改善しています。

2回目の接種が全部の例で行われています。反対の腕に注射された人がほとんどです。2回目の後のモデルナアームは、1回目のより早いタイミング(3日以内)で出現していました。赤くはれますが、反応は一回目より弱く、すぐに治っています。

モデルナアームの原因は不明

赤くなった皮膚の一部を切除して検査をした報告もあります。DOI:10.1056 / NEJMc2104751

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2104751?query=recirc_curatedRelated_article

ワクチンのアレルギー反応の検査をしていますが、陰性でアレルギー反応とは考えられませんでした。過敏症であれば2回目接種で悪化するのが普通ですが、どの症例も2回目後の発生率が低いことは、やはりアレルギー反応ではなさそうです。

皮膚の組織内には、T細胞およびいくつかの好酸球を伴う、まばらで表面的な深いリンパ組織球浸潤があったそうです。遅延型のT細胞性反応つまり免疫反応と考えられています。

1回目の投与後1週前後に1-2%の確率で起こり女性に多いらしい

モデルナアームは、一般的に女性に多く発生するようです。重大な後遺症を残さないので2回目のワクチン接種も可能です。

アメリカ、サンフランシスコの総合病院職員の職域接種でモデルナワクチンを投与し、モデルナアームが発生した13人の報告があります。

https: //doi.org/10.1093/cid/ciab518

2020年12月14日から2021年1月8日の間にモデルナワクチンを接種した1950人の病院職員のうち13人の女性従業員にモデルナアームが出現しました。28歳から55歳の女性でした。

1950人のうち、1275人が女性で、この女性のうち1.1%にモデルナアームが出現したことになります。ちなみに、のこり675人の男性では出現しなかったそうです。

1275人の中で特にモデルナアームが多かった年齢は、31-45歳の女性だったようです。この年代の女性は557人いて、この年代での発生率は2.0%に上がります。これは30歳以下と46歳以上と統計学上で比較すると、31-45歳でモデルナアームが発生率が上がるようです。

厚労省の7/7の報告では、モデルナアームは2-4%くらい?

厚労省の7/7健康観察日誌集計の中間報告では、モデルナアームについて触れています。

9日目以降の健康観察日誌記録によれば、1447例のモデルナ1回目接種のあと、接種部位が赤くなっていた人の割合は9日目に3.46%、10日目に4.01%でした。かゆみも伴っていた人は2.70%(9日目)、2.42%(10日目)でした。

7/21に追加報告されています。https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000809341.pdf

2325人中50人にモデルナアーム(接種日から9から10日目で発赤が出現)が発生しています。2.15%の発生率です。消失した日の平均は接種日から12.7日、つまり5日間で消失している計算になります。

ファイザー社製のワクチンでは、同期間での発生率は0.11%程度でしたので、これはモデルナワクチンに特徴的といえます。つまりモデルナアームです。やはり女性に発症割合が高いようです。

自衛官の報告が主なので男性が多く、40歳以下が半分を占めているので、正確な割合はまだ不明です。

モデルナ・アームがでた人でも2回目接種は可能で、2回目は反応は軽い

全例で2回目のワクチンを行って問題なかったようです。13人中5人に2回目の接種後に軽い局所反応がでています。2から3日目で1週間前後ではなかったようです。反対の腕にしている人が多かったようですが同じ腕にしても、反応が出なかった人もいます。

モデルナアームも初めから知っていれば驚くこともありません。必要以上に怖がらなくてもよいです。2回目までしっかり打てますので、やはりモデルナでもファイザーでも、打てる方を早く打ちましょう。

デルタ株への効果はモデルナワクチンでは、まだ正確な報告はありませんでしたが8月に出ました。以下の記事を参考に。

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