耳かきは必要か

 実は耳掃除を行う必要は全くありません。耳垢は外側まで自動的に運ばれる構造になっています。5カ月耳掃除をしないで耳の中を連日写真に撮った静岡県耳鼻科医会の動画がYouTube上にあります。ご興味のある方は

 この動画では、鼓膜上に色を点状につけます。耳かきを全くしないとこの点は、3週で鼓膜の外側に移動します。その後徐々に耳の穴の外側に向けて耳穴の壁を移動していきます。4か月で最終的には耳の穴の外側に出てきます。

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耳垢っていったい何?

 耳垢は耳垢腺からでる粘液からなります。この粘液は、耳の外部からの病原体の侵入を防いでいます。耳掃除はこの耳垢腺からの分泌物、防御壁をめくりあげて奥に押し込んだものです。耳垢は耳掃除により耳の壁のコーティングを剥がしたものの塊なのです。

子供の耳の入り口に耳垢があるけれど

耳垢が一番外側に出てきたところなので、そのままでも外側に落ちます。鼓膜を観察するために耳鼻科ではそうじする場合があります。その部分より鼓膜寄りに基本的に耳垢はありません。押し込まないように拭きとりましょう。奥に耳垢を入れないよう指で届く範囲を拭きとれば十分です。

綿棒で耳掃除をしていたら、急に聞こえなくなったと受診される方がいます。耳の穴をみると綿棒の先端の形にくぼんで耳垢が押し込まれて詰まっているのが見られます。耳垢の耳栓の状態ですね。お掃除をすると膜が張っていたものが取れたようにスッと聞こえるようになります。お年寄りでもたまにいらっしゃいます。でも多いのは年齢によるものです。そんな誰でもいつかは年を取ります。だから加齢による難聴になるメカニズムを知っておきましょう。

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とってもミミがかゆくなることがあるけど何で?

 基本的には耳の奥の部分は、知覚に敏感になっていてほとんど触ることができません。お子さんでは奥に触ることで飛び上がるほどの痛みを感じるはずです。ただし習慣的に耳かきをしていることで、知覚が鈍くなって、奥を触ってもあまり痛さを感じなくなります。このため掻きつぶすように皮膚の表面を削ってしまうことがおおく、その結果かゆみを感じてしまいます。奥側の皮膚は0.1mm程度の非常に薄く、毛や脂の腺もないため簡単に傷つきやすいのです。

それでも耳かきがしたい

 実は耳の後ろ側の壁は、迷走神経という副交感神経(リラックスの原因の神経)支配のために耳掃除をすることで精神安定を感じる人も多いのです。耳をイジルと安心することを知っているために、痒くなくても耳そうじの行為をおこなうこともあります。痛みを感じたら耳掃除をやめてほどほどにしましょう。痛みが取れない場合病院に行くしかありません。 耳掃除のみで病院を受診する方もいます。床屋さんより上手に顕微鏡で耳の穴の中を見ながら掃除してくれるでしょう。

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